kintoneを業務の中心に活用している企業が増える一方で、多くの担当者が悩むのが「他システムとの連携」です。
- 利用中のシステムにAPIがない
- 古い基幹システムのため連携できない
- 会員サイトや管理画面から手作業でデータを取得している
- CSVによるデータ移行に時間がかかっている
といった課題を抱えている企業は少なくありません。
「APIがないから連携は無理」
「システム開発に数百万円かかると言われた」
このような理由で連携を諦めてしまうケースもあります。
しかし実際には、APIがないシステムでもkintoneとデータ連携を実現する方法は存在します。
本記事では、APIを持たないシステムとkintoneを連携する代表的な方法と、それぞれのメリット・デメリットについて解説します。
APIがないシステムとの連携でよくある課題
多くの企業で以下のような課題が発生しています。
二重入力が発生している
例えば営業管理をkintoneで行い、販売管理は別システムで運用している場合、
- kintoneへ入力
- 販売管理システムへ入力
という二重入力が発生します。
入力作業に時間がかかるだけでなく、入力漏れや転記ミスの原因にもなります。
CSV運用が属人化している
システム間連携の代わりにCSVを利用している企業も多くあります。
しかし実際には、
- CSVをダウンロード
- Excelで加工
- 不要な列を削除
- フォーマット変換
- kintoneへアップロード
という作業を担当者が毎日行っているケースも少なくありません。
一見すると簡単な作業ですが、担当者の負担は大きく、業務の属人化にもつながります。
リアルタイムに情報を共有できない
CSV運用では最新情報の反映にタイムラグが発生します。
例えば、
- 受注情報
- 在庫情報
- 顧客情報
- 売上情報
などが最新化されるまで数時間〜数日かかることもあります。
その結果、古い情報をもとに業務判断を行ってしまうリスクも生じます。
kintoneとのデータ連携を実現する代表的な方法
方法① CSV連携
最も一般的な方法がCSV連携です。
多くのシステムにはCSVの出力・入力機能が備わっています。
そのため、
- システムAからCSV出力
- 加工
- kintoneへインポート
という形で連携を実現できます。
メリット
- 導入しやすい
- 特別な開発が不要
- 多くのシステムで利用可能
デメリット
- 手作業が発生する
- リアルタイム連携できない
- データ加工の負担が大きい
小規模な運用であれば十分ですが、データ量が増えると担当者の負担も大きくなります。
方法② システム開発による連携
連携用のプログラムを開発する方法です。
APIが利用できる場合は最も柔軟な方法となります。
メリット
- 自由度が高い
- 大規模なデータ連携にも対応可能
- 高速な処理が可能
デメリット
- 開発コストが高い
- 保守費用が発生する
- APIがないシステムでは実現が難しい
特に古い基幹システムや会員サイトなどでは、そもそもAPIが提供されていないケースもあります。
その場合、この方法は選択できません。
方法③ ブラウザ操作を自動化する
近年注目されているのが、RPAやAIエージェントでブラウザ操作を自動化する方法です。
人が行う操作をそのまま自動化するため、APIの有無に依存しません。
例えば、
- ログイン
- 検索
- データ取得
- CSVダウンロード
- kintoneへの登録
といった一連の操作を自動実行できます。
メリット
- API不要
- 既存システムを改修する必要がない
- 短期間で導入できる
- 人手による転記作業を削減できる
デメリット
- Web画面の変更に影響を受ける場合がある
一方で近年はクラウド型RPAやAIエージェントの進化により、以前よりも安定した運用が可能になっています。
| 方法 | コスト | 導入速度 | API不要 |
|---|---|---|---|
| CSV連携 | ○ | ○ | ○ |
| 開発連携 | △ | △ | × |
| ブラウザ自動化 | ○ | ◎ | ◎ |
APIがないシステムとはどのようなものか
「APIがないシステム」と聞くと特殊なケースに思えるかもしれません。
しかし実際には、多くの企業が日常的に利用しているシステムが該当します。
例えば以下のようなケースです。
基幹システム
- 販売管理システム
- 生産管理システム
- 在庫管理システム
- 会計システム
特に長年利用しているオンプレミス型のシステムでは、APIが提供されていないケースも少なくありません。
Web管理画面
- ECモール管理画面
- 求人媒体管理画面
- 予約システム
- 各種クラウドサービス
APIが提供されていても、必要な機能がAPIに含まれていないケースもあります。
その結果、担当者が管理画面からデータを確認し、kintoneへ転記している企業も多く存在します。
会員サイト・取引先ポータルサイト
- 取引先専用サイト
- 発注サイト
- 金融機関サイト
- 各種会員ページ
ログイン後の画面から情報を取得したい場合、APIが用意されていないことも珍しくありません。
APIがないシステムとの連携事例
ここでは実際によくある連携パターンをご紹介します。
事例① 販売管理システムの受注データをkintoneへ連携
ある企業では、販売管理システムに登録された受注情報を営業部門でも活用したいという課題がありました。
しかし利用している販売管理システムにはAPIがありませんでした。
そこでブラウザ操作を自動化し、
- 販売管理システムへログイン
- 受注一覧を取得
- 必要なデータを抽出
- kintoneへ自動登録
という仕組みを構築。
営業部門が使用しているkintoneにデータを自動連携する事で要望を実現しました。
事例② 求人媒体の応募者情報をkintoneへ集約
人材業界では複数の求人媒体を利用するケースがあります。
- 求人ボックス
- Indeed
- 各種求人媒体
媒体ごとに管理画面が異なるため、応募者情報をkintoneへ集約する作業が発生します。
ブラウザ自動化を利用することで、応募者情報を自動取得し、kintoneへ登録する運用を実現している企業が多数存在します。
この自動化はメールの受信を起点として行われる事が多いため、リアルタイムな連携を実現できます。
事例③ 会員サイトから売上データを取得
ECサイトや代理店向けポータルサイトでは、売上データをCSVでダウンロードする運用が行われています。
ブラウザ自動化を利用することで、
- ログイン
- CSVダウンロード
- データ加工
- kintoneへの登録
までを自動化できます。
担当者が毎日行っていた定型作業を大幅に削減できます。
kintoneユーザーが連携ツールを選ぶ際のポイント
連携ツールを選定する際は、単純な機能比較だけでなく、運用面も含めて検討することが重要です。
APIがないシステムに対応できるか
API連携だけに対応したツールでは、連携対象が限定されます。
今後新しいシステムを利用する可能性も考えると、APIの有無に左右されない仕組みが望ましいでしょう。
CSVの加工処理まで自動化できるか
実際の業務では、
- 列の並び替え
- 不要データの削除
- コード変換
- データ整形
といった処理が必要になることが少なくありません。
単なるデータ転送だけでなく、加工処理まで自動化できるか確認しましょう。
運用・保守しやすいか
システムは定期的に画面変更や仕様変更が発生します。
導入後も継続して利用できる運用体制が整っているか確認することが重要です。
クラウドBOTならAPIがないシステムとも連携可能
クラウドBOTは、ブラウザ操作をクラウド上で自動化できるサービスです。
APIがないシステムや古い基幹システムとも連携できるため、kintoneとのデータ連携において多くの企業で活用されています。
例えば以下のような自動化が可能です。
- 基幹システムからkintoneへのデータ連携
- 会員サイトからの情報収集
- CSVダウンロードと自動取込
- Webシステムへの自動入力
- kintoneを起点とした業務自動化
さらに、ExcelやCSVの加工処理、AIによるデータ抽出なども組み合わせることで、より高度な業務自動化を実現できます。
まとめ
APIがないシステムとの連携は難しいと思われがちですが、実際にはさまざまな方法があります。
特に、
- 古い基幹システム
- Web管理画面
- 会員サイト
- 取引先ポータルサイト
などは、ブラウザ操作の自動化によってkintoneとの連携を実現できるケースが少なくありません。
もし現在、
「CSVの取込作業に時間がかかっている」
「二重入力をなくしたい」
「APIがなくて連携を諦めている」
といった課題をお持ちでしたら、ぜひ一度ご相談ください。
クラウドBOTを活用した最適な連携方法をご提案いたします。